ヤーミン・チーパオ の シルクロード 

  会社辞めた組夫婦のユーラシア横断滞在記

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6月25日 -コルラ-
朝起きたら昨日同様曇り空やった。しかし昨日より風はずっとましのようだ。昨日は、まるで台風のような暴風だった。しかし、何日も晴天になるのを待てないので、今日、ロプ人に会いに行くことにした。
ロプ人は、タクラマカン砂漠の東方、古代楼蘭王国が存在していたあたりに住んでいた中国で最も古い民族のひとつだ。その地域には、砂漠でありながらロプノールという大きな湖が存在していた。『楼蘭』『ロプノール』このあたりの単語は、冒険好きの5,60のお父さんにはたまらない響きだろう。NHKシルクロードの喜太郎の音楽が頭をよぎるに違いない。ロプ人は、砂漠の中でロプノールと共に生活をしてきた人々なのだ。しかし、ロプノールが干上がってからは、水を求めて生活の場を二つの地域に移した。一つは孔雀河を上って西へ、もう一つはタリム河を求めて南へ。今では2000人ほどしかいないらしく、みんな街で生活をしている。
 
今回のロプ村訪問にはガイドの女の子が付く。英語名ジョセフ(?)。とても気が利くし、優しい子だ。ゴミは絶対ゴミ箱へ。中国人にしてはめずらしい、というか、この子ただ一人だろう。小さなカバンには、英語辞書、ネタ帳、筆談用のメモ帳、筆記用具が入っていた。とにかく必死でコミュニケーションに全力を尽くすかわいい子だ。
 
コルラ市内から車で1時間半。タクラマカン砂漠の入り口に、ロプ村はあった。一見したところ、それは西部劇に出てくるような無人の荒れ果てた村のように思えた。村には中国人観光客数名と赤いポロシャツを着た村のスタッフが数人いるだけだった。
『あれれれ、ロプ人はいずこに?』ガイドのジョセフに尋ねた。
すると驚くべき答えが返ってきた。『この村には103歳の老人1人しかいない。』
『なにぃ、ひとりかよっ!それで村かよっ!しかもそんな御老人に会えるのか?』と思った矢先、正しい姿勢で椅子に腰掛けている老人が目についた。長寿の帽子、白く長い髭、深く刻まれた皺。なにか独特の雰囲気を持っている。
ただこの村で1人でどうやって生活してるのかが気になった。が、その答えはすぐに分かった。彼は村のスタッフととても仲がよく、飯もただで食べれる。さらに観光客に写真を撮らせてはお金をもらっている。彼が子供の頃は、河で魚を獲り、羊を放牧し、厳しい砂漠での自給自足をやっていたのだろう。彼は今、この生活をどんなことを考えながら過ごしているのだろう、と思慮を巡らせたが、そんなもんわからへ~ん。思慮を巡らしたこと自体間違いやった。ただはっきりわかったのは、めっちゃ元気でそんじょそこらの103歳ではないということだ。1人で行きたいところに歩いて行くし、腹が減ったらピラフをたらふく食べる。彼にとって、晩年をこのような形でたくさんの人に囲まれて過ごし、たまに集まる大家族(ひひ孫ぐらいは軽くいるであろう)に誕生日などを祝ってもらって、それはそれは幸せだろうと勝手に思った。
 
さて、このロプ人の文化だが、非常に独特でおもしろい。現地ガイドのヤースンが、少しの英語とジェスチャー、そして臨場感あふれる幾種もの効果音で、おもしろおかしく教えてくれた。
この人達は、水と共に生きてきた。砂漠ポプラで作った小舟に乗って、漁をして、魚を食べて生活してた。やからみんな泳ぐのも得意らしい。もちろん放牧もするのだが、魚が主のようだ。村には木で作ったシンボルがたくさんある。魚、羊、馬、女の子、男の子、風、などなど。一番多いのは、太陽だ。全く外の文化が入ってきておらず、自然と共に生きる文化だ。どこかアフリカと共通するものがある。村の中を見学しながら、そう思った。
村の建物は、ほとんど砂漠ポプラと紅柳とススキでできていた。砂漠ポプラは、ふつうのポプラと違い少々不細工な格好をしている。しかし、このポプラ、ただものではない。砂漠の厳しい環境の中で、千年生きて、死んでからも千年枯れない。何かの本で、地元の人からは、『砂漠の雄姿』と呼ばれていると読んだことがある。とにかく丈夫なのです。紅柳は細かい枝をたくさん茂らせているので防砂壁として利用している。ススキは屋根だ。
この他、言葉の問題でうまく理解できなかったシンボルや風習がいくつもある。ロプ人、おもしろそうや。日本に帰ってからちょっと勉強してみよう。
ロプ村は、タクラマカン砂漠とタリム河とポプラと太陽に囲まれた古代の文化を保持した神秘的な村やった。
 
ロプ村の裏には、あのタクラマカン砂漠がどっしり構えていた。そこに立った時、会社の人たちに『タクラマカン』という飲み会を開いてもらったのを思い出した。
『来たよ、千葉さん!来たよ、みんな!』
シルクロードを象徴する大砂漠。果てしなく砂丘が広がり続けてる。『行っても行っても砂丘なんやろうなぁ。じゃあ、行かんでええか。』そう思った。

[Photo081]ロプ村の入り口
2005/06/25;コルラ
老人の顔を模った門。長寿の帽子と長い髭。
VFTS0355.jpg


[Photo082]右肩の上にロプ人103歳
2005/06/25;コルラ
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[Photo083]小舟
2005/06/25;コルラ
大昔、ロプ人は漁をして生活をしていた。今でも、ロプ人はみんな泳ぐのが得意だそうだ。
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[Photo084]タクラマカン砂漠とタリム河
2005/06/25;コルラ
ついにタクラマカン砂漠に立つことができた。果てしなく砂丘が続く中を、負けじとタリム河も続く。
VFTS0365.jpg


[Photo085]同じくタクラマカン砂漠とタリム河
2005/06/25;コルラ
VFTS0367.jpg

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コメント

ジョセフって女の子の名前だったんだ・・・

そのロプじいさん、村人が1人しかいないから、
スタッフ(ボランティア?)がついて世話してくれてるのかな?
文化が大切にされているようでいいね。

と言うかヤーミン、だんだんシルクロードに馴染んで来たな・・・。

  • 2005/07/13(水) 11:56:06 |
  • URL |
  • まっつん@12期 #SFo5/nok
  • [編集]
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